住宅ローンから解放された日
男たるもの持ち家を持って一人前だと、私は子どもの頃から親に言い聞かされてきました。
だから無駄使いはしないこと、給料の良い職につくこと、その為には勉強を一生懸命して、良い大学に入ることと教えられ育ってきました。
そして、そのとおりに歩んで就職し、結婚をしてやっと持ち家を持つことができたのです。これで私もようやく一人前となり、親に認めてもらえたのが一番の喜びでした。
しかし、喜びも束の間で翌月から住宅ローンという、とてつもない借金を抱えることとなりました。
私が住宅ローンを借りたのは金利が高い時期で、30年で3000万円の住宅ローンを組みましたが、シュミレーションしてみると総額支払いは6000万円を超え、借りた額の倍以上になることが分かったのです。
毎日の生活をできるだけ節約生活にし、貯めたお金を一部繰上げ返済にしていけば、金利負担も減るので耐乏生活を始めることにしました。
昼食は必ず弁当持参、缶コーヒーも止めてマイボトル持参、ワイシャツは自宅でアイロンがけ、惣菜は見切り品に徹することにしました。
幸い我が家は共働きだったので、節約生活を始めるとみるみるお金が貯まっていき、9年で住宅ローンを完済することができたのでした。
住宅ローンは給料から天引きしていたので完済した次の月の給料から、住宅ローンに充てたお金がそっくり給料として支払われたので、とても感激でした。
金利代も、約2000万円近く得することができました。住宅ローンを完済し住宅ローンから解放されて、初めて一人前の男になったと実感しました。